新しいDURA-ACE ホイール WH-R9370シリーズは、ワールドツアー選手やプロトライアスリートとの共同開発により、軽量性・空力性能・剛性を高次元で融合し、あらゆるレースシーンで妥協なきスピード性能を発揮する。

謳い文句は新しいものが発売されればいつも通りの文言が並び、なんら強調したい要素がピンとこないが中身の検証だけは怠ってはならないので解剖していこうと思う。



まず最初に目が行くのは「カーボンスポークの採用」
これにより、軽量化と空力性能(エアロ化)を図っている点。
これまでステンレス製のスポークを使用していたが、今回からカーボンスポークになっている。
今までは中華の軽かろう安かろう悪かろうの修理不可のカーボンスポークが一時蔓延したので、「全く使えないカーボンスポーク」にアレルギーのある人も多いはず。
しかし、今回採用している「VONOA」製のカーボンスポークは欧州生産で、MAVICの新型ホイール MOMETE 50 にも採用されている。しかもカーボンの硬さもオーダーできるようなので、各ホイールメーカーの特注スポークでホイールのトータルバランスを作れるという利点がある。
X-LABの上位の完成車にセットアップされてるカーボンホイールもVONOA製のカーボンスポークを使っていた。
2027年からカーボンスポークを採用したホイールがかなり多くなってくるだろう。
SHIMANO の DURA-ACE ホイールがどの程度の剛性のスポークを使い、どの程度のスポークテンションを掛けているのかで乗り感は全く変わってくるので、デリバリーが始まればマーケットでどれだけ受け入れられるか分かってくるだろう。
前作の SHIMANO ホイールは直進性能は優れていたが、コーナーやダンシング時に抜け感が強く、スカスカした感覚がありSHIMANOより他のメーカーのホイールをチョイスされるお客様が多かった。
今回は横剛性も上がっていると期待したい。


リムのワイド化と軽量化
最近はタイヤのワイド化に伴いリムもワイド化し、内幅23mmがレギュラーになってきている気がする。
SHIMANO が内幅23mmを選択したことによって、タイヤのワイド化の進行も30Cで落ち着く。と視ているのではないだろうか。
ZIPP の内幅25mmを見た時にはロードホイールを作らなくなったのか?と驚愕した。タイヤのフックドとフックレス問題も一段落と言ったところだろうし、これ以上タイヤ問題で振り回される事は少なくなると思われる。


カートリッジ式ベアリングを使わないと言う選択。
これまでも SHIMANO はカートリッジベアリングよりカップ&コーン式でホイールを作ってきている。
これはカンパニョーロ・フルクラムも同様で、ホイールのシャフトに歪み応力が掛かった時にもホイールの回転に対する係数を下げたくない。これはカンパニョーロもシマノも一貫している。
カップ&コーン式のカンパ/フルクラム・シマノ
カートリッジ式のMAVIC
ベアリング部の論争はこれからも続いていくだろう。
一つ言えるのは、カップ&コーン式の場合、メーカー推奨の短くて500km。遅くても1年に1度はグリスアップしなければ、その回転のスムーズさは著しく落ちていく。使う道具のメンテナンスは欠かしてはならない。


最後に価格。
WH-R9370-C36 1,170 g クライミング
WH-R9370-C50 1,302 g オールラウンド
WH-R9370-C60 1,389 g 平坦ステージ & スプリンター
共に前後ペア価格 : 431,713円 ※税込価格
99 mm & DISC (WH-R9370-C99・WH-R9370-D) 1,779 g タイムトライアル& トライアスロン
前後ペア価格 : 802,612円 ※税込価格
WH-R9370-D-TL-R DISCのみ
価格 : 526,216円 ※税込価格